ヘアメイクアーティストの仕事内容とやりがいとは?1日の流れや業界別に大変なことも解説
2024.12.12
ヘアメイクアーティストは、ヘアセットやメイクを通して、撮影やイベント向けに外見を美しく整える仕事です。本記事では、ヘアメイクアーティストの仕事内容や1日のスケジュールについて解説します。
ヘアメイクアーティストを目指している人のなかには、どのような仕事をするのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
ヘアメイクアーティストは、人々の外見を美しく整えるだけでなく、その人の魅力を引き出し、自信を与えるプロフェッショナルです。ファッション業界、ブライダル業界、メディア業界など、多様な業界で活躍し、技術やトレンドへの深い理解が求められます。
本記事では、ヘアメイクアーティストの業界ごとの仕事内容や働き方、1日の流れについて解説します。これからヘアメイクアーティストを目指す方が、より具体的なイメージを持てるような内容になっているため、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
【業界別】ヘアメイクアーティストの仕事内容
ヘアメイクアーティストの仕事内容は、大きく以下の3つの業界ごとに分けられます。
- メディア業界の仕事内容
- イベント業界の仕事内容
- ブライダル業界の仕事内容
業界ごとの仕事内容が理解できると、自分が目指したいのがどの業界のヘアメイクアーティストなのかがわかります。順番に見ていきましょう。
1. メディア業界の仕事内容
メディア業界でのヘアメイクアーティストの役割は、テレビ番組や映画、雑誌撮影などで出演者のメイクとヘアセットを行うことです。
メディア特有の特徴として、カメラや照明による影響を考慮しなければなりません。強い照明の下でも肌が自然に見えるように仕上げたり、カメラ映えするメイクを実施したりする技術が求められます。
テレビ番組の現場では、出演者の顔合わせ後に打ち合わせを行い、番組の内容や役柄に応じてメイクを施します。雑誌や広告撮影では、トレンドに敏感でなければなりません。最新のメイク技術やスタイルを取り入れ、ファッションやコンセプトに合ったメイクを提案します。
2.イベント業界の仕事内容
イベント業界では、ライブコンサート、スポーツイベント、舞台公演などでヘアメイクを担当します。大規模なステージでは、観客からの距離があるため、舞台メイクは通常よりも濃く、照明に映えるように施されます。特にライブでは、アーティストの激しい動きにも耐えるよう、汗や熱に強く、光に負けない濃いメイクが必要です。
リハーサルの段階から関与し、出演者のパフォーマンスを見ながらメイクの修正や調整を行います。舞台やライブの合間にも頻繁にメイク直しが行われ、迅速な対応力が求められます。
3.ブライダル業界の仕事内容
ブライダル業界では、結婚式に出席する新郎新婦、特に新婦のヘアメイクがメインです。一生に一度の大切な日であり、新婦の希望に合わせた理想のスタイルを作り上げることが求められます。事前のカウンセリングでは、ドレスのデザインやブーケ、式場の雰囲気を考慮しながら、ヘアメイクのプランを提案します。
結婚式当日は早朝から準備が始まり、新婦のメイクとヘアセットを丁寧に行います。挙式や披露宴の進行に合わせて、メイクの直しやお色直しが必要です。お色直しの際には、新しいドレスやアクセサリーに合わせてメイクチェンジを行い、迅速かつ完璧な仕上がりが求められます。
ヘアメイクアーティストの働き方
ヘアメイクアーティストの働き方は、大きく以下の2種類に分類可能です。
- 会社員として働く
- フリーランスとして働く
順番に見ていきましょう。
1.会社員として働く
会社員のヘアメイクアーティストは、サロンや制作会社に所属して働きます。会社に所属すると、安定した収入が得られるだけでなく、福利厚生も充実している点が特徴です。新人時代には研修制度があり、基本的な技術から応用技術まで体系的に学べます。
特にサロン勤務では、新しいメイク商品や技術の研修が行われることが多く、スキルを向上させる環境が整っています。
一方で、会社員のヘアメイクアーティストとして働く際は、シフト制勤務のため、自由な時間が限られるデメリットもあるので、注意が必要です。
2.フリーランスとして働く
フリーランスのヘアメイクアーティストは、自分のスケジュールに合わせて仕事を選べます。テレビや映画、ブライダルの現場など、幅広い案件に対応できるため、多彩な経験が積めるのが特徴です。
ただし、収入が安定しにくく、営業活動やブランディングを自ら行う必要があります。仕事の依頼が集中する場合、過密なスケジュールになることがあり、体調管理が求められる働き方です。
ヘアメイクアーティストの1日の流れ
ヘアメイクアーティストの1日のスケジュールを、業界ごとに分けて解説します。
- メディア業界の場合
- イベント業界の場合
- ブライダル業界の場合
順番に見ていきましょう。
メディア業界の場合
メディア業界で働く場合のスケジュール例は、以下のとおりです。
時間帯 |
スケジュール内容 |
詳細説明 |
6:00〜7:00 |
自宅で準備・道具のチェック |
メイク道具の確認、忘れ物がないか確認 |
7:00〜8:00 |
現場への移動 |
ロケ地やスタジオまで移動する |
8:00〜8:30 |
スタッフ打ち合わせ |
撮影内容やテーマ、出演者の確認 |
8:30〜10:00 |
出演者のメイク・ヘアセット開始 |
撮出演者の肌や髪質に応じて準備・施術 |
10:00〜12:00 |
撮影開始・現場フォロー |
撮影中にメイクや髪型の修正を行う |
12:00〜13:00 |
昼休憩 |
撮影現場の昼食や自分の休憩時間 |
13:00〜15:00 |
午後の撮影・メイク直し |
スタジオ撮影やインタビューのフォロー |
15:00〜17:00 |
別の撮影現場やイベントに移動 |
雑誌の撮影、広告撮影など別の現場に向かう |
17:00〜19:00 |
イベントのメイクサポート |
ライブや記者会見でのメイクサポート |
19:00〜20:00 |
メイク落とし・片付け・道具の整理 |
出演者のメイクオフ、道具の清掃・片付け |
20:00〜21:00 |
帰宅・翌日の準備 |
使用した道具の洗浄、次の日の準備 |
21:00〜22:00 |
SNS更新や仕事の確認 |
今日の仕事報告や、次の仕事の確認・調整 |
メディア業界では、早朝からの仕事が一般的です。特にテレビ番組の収録や映画の撮影では、5時や6時に現場入りすることが珍しくありません。
まず、出演者やディレクターと打ち合わせを行い、メイクのコンセプトやスタイルを確認します。その後、出演者のメイクを開始し、役柄や番組のコンセプトに合わせて完成を目指します。メイクの途中で衣装のチェックも行い、全体のバランスを考慮することが大切です。
収録や撮影中は、常にメイクの直しが必要です。特に汗や涙、照明によるメイクの崩れに対しては、迅速な対応が求められます。撮影が終わった後は、メイクオフを行い、使用した道具の片付けと次の仕事の準備を実施。長時間の撮影現場では、体力と集中力が試されます。
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イベント業界の場合
イベント業界で働く場合のスケジュール例は、以下のとおりです。
時間帯 |
スケジュール内容 |
詳細説明 |
6:00〜7:00 |
自宅で準備・道具の確認 |
ヘアアイロン、ブラシ、化粧品の準備・確認 |
7:00〜8:30 |
イベント会場への移動 |
大型イベント会場や結婚式場に移動 |
8:30〜9:00 |
スタッフ打ち合わせ |
イベントの流れ、出演者や顧客の確認 |
9:00〜11:30 |
ヘアメイク準備・施術 |
出演者へのヘアセット・メイク |
11:30〜12:00 |
最終チェック・仕上げ |
ラストタッチでメイクやヘアの微調整 |
12:00〜13:00 |
昼休憩 |
短い休憩を取りながら昼食を済ませる |
13:00〜15:00 |
午後のリハーサルサポート |
リハーサル中のメイク修正やヘア直し |
15:00〜18:00 |
本番サポート |
イベント進行中にメイク直しやケアを行う |
18:00〜19:30 |
メイク落とし・出演者のケア |
出演者のメイクオフやヘアスタイルの解消 |
19:30〜20:00 |
道具の片付け・整理 |
使用した道具やメイク用品の洗浄・整理 |
20:00〜21:00 |
帰宅・翌日の準備 |
明日の仕事に向けた準備やSNS更新 |
21:00〜22:00 |
SNS更新や仕事の確認 |
今日の仕事報告や、次の仕事の確認・調整 |
イベント業界では、ライブやコンサート、舞台公演など、パフォーマンスが行われる場所での仕事が多いです。午前中に会場入りし、リハーサルの段階からヘアメイクを担当します。
出演者のメイクは、ステージ衣装や照明の色に合わせて仕上げます。リハーサルを見ながら、動きやパフォーマンスの内容に応じて、メイクやヘアスタイルを調整。本番前には、最終的な仕上げを行い、ステージの開始に備えます。
ライブや舞台が始まると、メイクの直しやヘアセットの修正が頻繁に必要です。特に汗や動きで崩れやすいため、迅速に対応することが求められます。イベント終了後は、片付けや道具の清掃を行い、次の現場の準備に取り掛かります。
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ブライダル業界の場合
ブライダル業界で働く場合のスケジュール例は、以下のとおりです。
時間帯 |
スケジュール内容 |
詳細説明 |
6:00〜6:30 |
自宅で準備・道具のチェック |
メイク道具、ヘアセット用品の確認と準備 |
6:30〜7:30 |
式場への移動 |
結婚式会場やホテルへ移動 |
7:30〜8:00 |
スタッフミーティング・打ち合わせ |
式場スタッフと新郎新婦のスケジュールを確認 |
8:00〜10:00 |
新婦のヘアメイク施術 |
ドレスに合わせたメイクとヘアセットを行う |
10:00〜10:30 |
新郎のヘアセット・メイク |
新郎のスタイリング、軽いメイクも行う |
10:30〜11:00 |
最終チェック・リハーサル対応 |
新婦のメイク直し、リハーサル時のケア |
11:00〜12:00 |
挙式前の撮影サポート |
フォトウェディングでのメイク・ヘアの直し |
12:00〜13:00 |
挙式中の待機・サポート |
挙式中は控え室で待機、必要に応じてケア |
13:00〜14:00 |
お色直しのヘアメイク施術 |
ドレスチェンジに合わせたメイク・ヘア変更 |
14:00〜16:00 |
披露宴中のサポート・ケア |
披露宴中のメイク直し、ヘアセットの維持 |
16:00〜17:00 |
終了後のメイクオフ・道具の片付け |
新婦のメイク落とし、使用した道具の整理・清掃 |
17:00〜18:00 |
式場スタッフとのフィードバック・打ち合わせ |
次回に向けてのフィードバックや感想を共有 |
18:00〜19:00 |
帰宅・翌日の準備 |
道具の洗浄、翌日のブライダル準備 |
ブライダル業界では、新婦の準備が早朝から始まります。式場へ向かい、まずは打ち合わせで確認した内容に基づいてヘアメイクを開始。
新婦のメイクは、ドレスやアクセサリーに合うように、華やかでありながらナチュラルな仕上がりを心がけます。ヘアセットも、ティアラやベールに合わせたデザインが求められるので、アイテムとの組み合わせを意識することが大切です。挙式や披露宴の進行に合わせて、お色直しやメイクの直しを行い、最終的には新婦が最高の状態でゲストの前に登場できるようサポート。式が終わると、新婦のメイクオフを行い、使用した道具を片付けます。
具体的な仕事内容が知りたい方は、「ブライダル業界」で働くベルエポック美容専門学校の卒業生を紹介しているので、ぜひこちらを参考にしてみてください。
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ヘアメイクアーティストのやりがい
ヘアメイクアーティストのやりがいを業界ごとに分けて紹介します。
- 【メディア業界】多くの人から求められる
- 【イベント業界】大きな現場で実力を試せる
- 【ブライダル業界】感動の一日に携われる
順番に見ていきましょう。
【メディア業界】多くの人から求められる
メディア業界で働くヘアメイクアーティストの最大のやりがいは、幅広い視聴者に向けた作品に携われることです。
テレビ番組や映画、雑誌の撮影では、多くの人がその結果を目にします。自分が施したメイクやヘアスタイルが画面や紙面に映し出される瞬間は、プロフェッショナルとして大きな達成感を得られるでしょう。
また、撮影現場では出演者から直接感謝の言葉をもらえることが多く、ひとつの現場が終わったときにかけてもらえる声は、モチベーションが高まります。
【イベント業界】大きな現場で実力を試せる
イベント業界では、コンサートやファッションショー、スポーツイベントなど、大規模な現場で活躍します。
ライブステージでは、観客やカメラに映るパフォーマーを最高の状態に仕上げるため、スピーディで的確なメイク技術が求められます。イベント終了後に観客やクライアントからの評価を直接受けることができ、自分のメイクが大勢の人々に影響を与えたことを実感できるのも大きなやりがいです。
厳しいスケジュールやプレッシャーがある中で、自分のスキルが発揮できた瞬間は、何物にも代えがたい達成感を感じるでしょう。
【ブライダル業界】感動の一日のコーディネートができる
ブライダル業界では、人生で最も特別な日となる結婚式のヘアメイクを担当します。
特に花嫁のヘアメイクは、結婚式の主役である花嫁を最高に輝かせるための重要な役割です。結婚式当日は、朝から準備を開始し、花嫁の緊張をほぐしながらメイクを進めていきます。
メイクが完成した瞬間、鏡に映る自分の姿に感動する花嫁の表情を見ることができるのは、この仕事の最大のやりがいです。新郎新婦や家族から「ありがとう」と言われる瞬間は、努力が報われたと感じる特別な時間といえます。
ヘアメイクアーティストの仕事で大変なこと
ヘアメイクアーティストの仕事で大変に感じることは、以下の5つです。
- 勤務時間が定まっていない
- プレッシャーが大きい
- 気力や体力が求められる
- 人間関係の構築が必要
- アシスタントのときは収入が少ない
順番に見ていきましょう。
1.勤務時間が定まっていない
ヘアメイクアーティストの仕事は、現場のスケジュールに合わせるため、勤務時間が不規則です。撮影やイベントの開始時間が早朝や深夜になることもあり、体力と時間管理が重要です。
テレビ番組の撮影や映画のロケでは、早朝の集合や深夜の終了が一般的なことも多く、休息時間がないケースも少なくありません。また、フリーランスの場合は固定の勤務時間がないため、スケジュールに柔軟に対応できる力が求められます。
自己管理ができないと、体調を崩してしまうリスクも高まる点は、ヘアメイクアーティストの大変なところです。
2.プレッシャーが大きい
ヘアメイクアーティストの仕事は、失敗が許されない場面が多く、常に高いプレッシャーにさらされます。テレビや映画の撮影現場では、一瞬のミスが映像に残り、多くの視聴者の目に触れることになります。
特に生放送の場合、メイクの崩れやヘアスタイルの乱れを即座に直す必要があり、瞬時の判断が求められるケースが多いです。
そのため、へアメイクアーティストは常に冷静さと正確さが求められるため、強い精神力が必要です。失敗を恐れず、プレッシャーに打ち勝つための経験と自信が欠かせません。
3.気力や体力が求められる
ヘアメイクアーティストは、長時間の立ち仕事が多く、重いメイク道具やヘアセット用具を持ち運ぶことも多いため、体力が求められます。
特に、撮影現場では1日中動き回ることがあり、イベントのリハーサルから本番までの流れでは休憩が取れない場合もあります。夏場の野外イベントや、寒い冬のロケ現場など、過酷な環境でも安定した仕事ができるよう、自己管理が必要です。
4.人間関係の構築が必要
ヘアメイクアーティストは、多くのスタッフや出演者と協力して仕事を進めるため、良好な人間関係の構築が重要です。
撮影現場やイベント会場では、カメラマンやスタイリスト、ディレクターと連携して進めるため、コミュニケーション能力が欠かせません。フリーランスとして働く場合は、顧客やクライアントとの関係も重要です。
口コミやリピート依頼が収入に直結するため、信頼を得ることが仕事の成功につながります。常に人間関係を意識しながら仕事を進めなければいけないのは、ヘアメイクアーティストの大変なところです。
5.アシスタントのときは収入が少ない
ヘアメイクアーティストはひとりで活躍できればたくさんの収入を得られる反面、アシスタント時代は給料が安い傾向があります。
技術を学ぶためにアシスタントとして同行している間は、年収200万円程度になってしまうケースも少なくありません。そのため、最初の給料の少なさを大変に感じる人は多いです。
ヘアメイクアーティストの給料事情についてもっと知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
まとめ:ヘアメイクアーティストはやりがいを感じられる仕事内容
ヘアメイクアーティストは、顧客の期待に応えながら、人々の魅力を引き出すやりがいのある仕事です。どの業界でも求められる技術や対応力は異なりますが、共通して「人を美しくする」という使命感があります。
挑戦し続けることで、自分のスキルを高め、たくさんの笑顔を生み出すことができる魅力的な職業です。本記事の内容を参考にして、自分がなりたいヘアメイクアーティスト像を描いてみてください。
なお、ヘアメイクアーティストになりたいと思っている学生には、ベルエポック美容専門学校がおすすめです。誰もが知っている映画やCMのヘアメイクを担当したトップスタイリストから、現場で活きる知識や技術を学べる環境が整っています。実際の授業内容や学校の魅力について詳しく知りたい方は、以下のリンクから無料で資料請求してみてください。